kintoneでエクセルのよくある10の悩みを改善

数字の並んだ表

「業務でエクセルを使っているし、Excelスキルも持っているため特に現状困っていない」
そうであれば、エクセルを使い続けて問題ない。しかし、自分では気づいていないExcelの問題点や、当たり前と思っていた事象を改善できる他の方法があれば、気になるのではないでしょうか?
その方法の1つが、クラウド型業務アプリ「kintone(キントーン)」の利用である。
kintoneを使うことでエクセルのどのような課題を解決し業務の効率化ができるのかをご紹介する。

1.エクセルにおけるよくある悩み

Excelを利用しているよくある事象を10個列挙した。これらの中に一度は経験したことがあるものが含まれていると想定されるため、まず振り返ってみてほしい。

1-1.似たようなファイルが複数存在し、どれが最新か分からなくなる

ファイルサーバなどで共有していると、バックアップ用や編集の際に、ファイル名を次のように変更する場合があるかと思う。自分用のファイルであれば問題ないが、他の社員と共有しているような場合、ファイル名のルールを決めておかないとどれが最新なのか見分けがつかなくなる。気をつけないと、古いバージョンを最新としてメンテナンスしてしまい、後で発覚するということもありえる。

  • ファイル名にバージョン情報を付ける(例:XXXXX_ver1.0.xlsx)
  • ファイル名に日付を付ける(例:XXXXX_ver1.0.xlsx)
  • ファイル名に「最新」と付ける(例:XXXXX【最新】.xlsx)

1-2.フリーズ・強制終了・ファイルが壊れる場合がある

エクセルを使用していると、ファイルが急に固まって再起動してしまうような場合がある。こまめにファイルを保存していれば被害は最小限になるが、自動バックアップや保存をしていなかった場合、それまで作業していた内容が消えてしまい、作業時間が無駄になってしまう。
また、急にファイルが開かなくなって壊れてしまい、どうにもならないということが発生する場合がある。

1-3.容量が大きいと作業するにも重い

1つのファイルの中に大量のデータが入っている場合、ファイル自体の容量が大きくなるためその分読み込みに時間がかかるようになる。また、計算式を入れている場合、大量のデータに対して再計算がかかるため、セルの値を変更するたびに更新が入り、更新が終わるまで少し待つ必要がでてくる。さらに、ファイルを保存する際も時間がかかるため、こまめに保存しながら作業する、といったことをストレスを感じながら行っていることはないだろうか。

1-4.ファイルサーバに置くとたまにロックされる

ファイルサーバにファイルを置いていると、ファイルを開いた際にロックされる現象が発生する。他の人が開いている場合は正常な動きだが、誰もファイルを開いていないのにロックがかかってしまうという現象がたまに発生する。これはWindows側の問題であるが、手っ取り早く解決するにはパソコンを再起動する必要があり、無駄な時間を浪費してしまう。

1-5.過去の情報が探しにくい・見つからない

ファイル毎やシート毎に情報を分けて管理している場合、特定の条件で探すのに時間がかかる場合がある。ファイル検索(Ctrl+f)やフォルダの検索機能を利用して探すことが可能ではあるが、ファイルやシートの数が多い場合、見つけるまでに時間がかかってしまう。

1-6.外出先から見れない

社内にファイルサーバに置いている場合、社外からは見れない。そのため、社内のデータを持ち出す場合、USBに入れたり、ノートパソコンに保存しておく必要がある。また、外出先でできるようなこともでも一旦自社に戻って作業をする、ということが必要になる(例えば商談の報告書、日報など)。

1-7.過去のやり取りが見えない

商談の情報をExcelシートで管理している場合、商談内容はExcelに、上司との承認のやりとりはメールで行っているというケースがあるだろう。承認のやり取りの経緯がExcelに保存されていない場合、過去のやり取りを参考にしたい際にExcelだけでは分からない。

1-8.色々なファイルで溢れてしまう

様々なフォーマットや書式が乱立してしまう場合がある。特に、社内にExcelマスターが多いと各個人でファイルを作成することになるためファイルであふれかえってしまい、どれを使えばよいのかが分からなくなる。どれでも使ってよい場合、それらをまとめるような際に苦労することになる。

1-9.マクロが動かなくなる可能性がある

エクセルにはマクロ(VBA)機能が用意されているため、自分で学習すればやりたいことは実現できるようになる。ある人が作成したマクロ入りファイルを全社に展開すれば業務の効率化が進むだろう。しかし、社内にシステムに詳しい人がいない場合、作成されたマクロ入りファイルは作成者のみ分かる状態になってしまう(ドキュメントを残していないケースが多いため、もしこのケースに該当する場合は、きちんと仕様をドキュメント化したほうが良い)。例えば、作成者が退職した場合、適切な引継ぎをしていないと修正ができないため、Officeのバージョンアップで急にマクロが使えなくなり業務が止まってしまう、ということが発生するかもしれない。

1-10.横に長くなって見づらい

一覧表としてデータを管理する場合、色々な情報を入れたいために項目が多くなり、表が横に長くなってしまうケースがある。横スクロールする必要があり、見づらくなってしまう。

2.kintoneについて

2-1.kintoneとは

kintoneは、サイボウズ社が提供しているクラウド型業務アプリサービスである。開発の知識がなくてもある程度自分で作れるのがポイント。

kintone(キントーン)は、開発の知識がなくても自社の業務に合わせたシステムをかんたんに作成できる、サイボウズのクラウドサービスです。 業務アプリを直感的に作成でき、チーム内で共有して使えます。 社員間のつながりを活性化する社内SNSとしての機能も備えているため、スピーディーに情報共有ができます。

kintoneサイトより引用)

3.kintoneの利用によりエクセル課題がどう変わるか?

「1.エクセルにおけるよくある悩み」にて挙げた10の項目は、kintoneを使うことにより次のように解決をすることができる。

エクセルのよくある悩み kintoneの場合
似たようなファイルが複数存在し、どれが最新か分からなくなる 一元管理が可能。常に最新のデータに対して処理を行える。変更箇所の履歴も見れるため、いざという時に戻せる。
フリーズ・強制終了・ファイルが壊れる場合がある  4重のバックアップがされているため、データが壊れても復旧可能。(基本は壊れたり固まることは無い)
容量が大きいと作業するにも重い データの量に関わらず、スムーズに進められる。
ファイルサーバに置くとたまにロックされる ロックの心配は無い。
過去の情報が探しにくい・見つからない 検索機能が用意されており、柔軟に検索が可能。項目を指定しての検索が可能。
外出先から見れない クラウドサービスのため、リアルタイムで情報共有が可能。スマホやタブレットからでもアクセスできるので、外出先から日報を入力ということもでき、自社に戻る時間や手間を削減可能。
過去のやり取りが見えない コメント機能があるため、案件ごとに過去のやり取りの履歴が閲覧可能。
色々なファイルで溢れてしまう アプリとしてフォーマットを作成することで、ファイルの乱立を削減可能。
マクロが動かなくなる可能性がある クラウドサービスのため、パソコンのOSやOfficeのバージョンに寄らず動作が保障されている。
横に長くなって見づらい 一覧表示も可能だが、1つ1つのデータに対しては編集画面でメンテ可能。項目の並びも自由に変更可能。

まとめ

エクセル利用における課題の解決に、kintoneで一役買える部分があるのではないかと思う。
ここではkintoneの詳細まではお伝えしなかったが、30日無料で試すことも可能なため、一度ご自身で触ってみるのはいかかでしょうか。
もちろん、どんなツールを使うにしても業務ルールが明確になっていないと意味が無い。ツールの前にルールを整備することが肝要である。

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