2025年10月にWindows 10のサポートが終了します。
それに伴い、全国でWindows 11へのアップデートが本格化しています。
「最新環境にして安心」と思われがちですが、実際にはアップデートのあとに業務が止まるようなトラブルが起きることも少なくありません。
AITラボでも、福島県内の企業さまから「アップデート後に音が出ない」「ネットが不安定」「プリンターが使えない」などの相談をいただく機会が増えています。
この記事では、Windows 11アップデートでよくある不具合とその対策を、現場目線でまとめました。
目次
よく報告される不具合とは

オーディオやBluetoothが使えない
特定のサウンドドライバーやBluetooth機器がWindows 11に対応しておらず、音が出なかったり、接続できなくなったりする事例があります。
アップデート後に「スピーカーが反応しない」「イヤホンがつながらない」といった症状が出た場合は、ドライバーを再インストールするか、メーカーの対応ドライバーを確認しましょう。
Wi-Fi・ネットワークが不安定になる
通信速度が急に遅くなったり、接続が途切れやすくなるケースがあります。
これは、無線LANアダプターのドライバーとWindows 11の互換性が原因であることが多いです。
ネットワークが不安定な場合は、ドライバーの更新か、Windows Updateの一時停止で改善することがあります。
プリンターや周辺機器が認識されない
業務で使っているプリンター・スキャナー・外付け機器が動作しないケースも多発しています。
メーカーがWindows 11対応のドライバーを提供していない場合、手動での再設定が必要になることも。
特に会計ソフトなどと連動している場合は、事前の確認が欠かせません。
起動しない・動作が重い
アップデート後にパソコンが立ち上がらなくなったり、動作が極端に遅くなる報告もあります。
これは、古いCPUやストレージとの互換性が原因のことが多く、最悪の場合はリカバリーが必要になることもあります。
業務用PCでは、アップデート前のバックアップを必ず取りましょう。
なぜ中小企業でトラブルが起きやすいのか
中小企業では、パソコンを長期間使うことが多く、Windows 11のシステム要件をギリギリで満たしている機器も少なくありません。
また、社内に専任のIT担当者がいない場合、トラブル対応が後手に回りがちです。
「アップデートを自動で進めたら動かなくなった」「どこを確認すればいいのかわからない」という状況になってしまうと、業務がストップし、結果的にコストも発生します。
だからこそ、“ただアップデートする”ではなく、“準備してアップデートする”ことが重要なのです。
事前にできるチェックリスト
トラブルを防ぐために、以下のポイントを確認しておくと安心です。
- パソコンの仕様がWindows 11の要件(TPM 2.0 / Secure Boot / CPU世代など)を満たしているか
- 社内で使っている周辺機器・業務アプリの対応状況を確認
- アップデート前にデータをバックアップ(できればクラウド+外付け両方)
- 社員がトラブルを報告する際の連絡フローを決めておく
- 業務に支障が出にくい時間帯・日程でアップデートを実施
この準備だけでも、アップデート後の混乱を大幅に減らすことができます。
安心してアップデートを進めるために
Windows 11は、セキュリティ強化やTeamsとの連携、作業効率の向上など、多くの利点があります。
一方で、準備を怠ると「業務が止まる」「データが消える」「使い方がわからない」などの問題につながりかねません。
弊社では、福島県内を中心に、
- Windows 11移行前の互換性チェック
- データバックアップ・復元サポート
- アップデート後のトラブル対応
- 社員向けの操作レクチャー
といった支援を行っています。
まとめ:アップデートは“進化”のチャンスに
Windows 11への移行は、単なる更新作業ではなく、働き方を見直すきっかけでもあります。
新しい環境を安心して活用できるようにするためには、正しい準備と信頼できるサポートが欠かせません。
わたしたちは、地域の企業が安心してアップデートを進められるよう、現場目線でサポートを続けています。
もし不安やトラブルがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
「人と仕事を守るIT」――それが、わたしたちの変わらない使命です。


