紙申請のワークフロー化による集計作業削減(本宮市の士業M社様)

紙申請のkintoneによるワークフロー化(電子化)に伴う集計工数削減

会計事務所事例のイメージ

交通費申請業務の改善前の状態

福島県中通りの本宮市で会計事務所を営むM社様では、社内の多くの申請業務を紙で運用していました。紙による申請では一般的な、次のような流れで申請を回していました。

  1. 申請書のフォーマットをExcelやWordで作成する。(初回のみ)
  2. 申請書をまとめて印刷しておき、所定の場所に保管しておく。
  3. 社員は必要な際に申請書を取りにいき、所定の項目に記載後自分の印鑑を押し、次の承認者に渡す。
  4. 承認者は内容を確認後、自分の印鑑を押して承認、または差戻しを行う。(次の承認者がいる場合は書類を回す)
  5. 経費の支払いが必要な場合は最終的に経理に書類が回り、支払いに繋がる。または、フローの最終承認者が取りまとめ担当者に渡し、紙をバインドして保管する。

紙申請の業務は多岐に渡り、承認のプロセスも印鑑を用いたもので改善の余地が大いにありました。

その中でM社様は、社内の業務改善を実現していくためのツールとして、サイボウズが提供するのWebデータベース型業務アプリ構築サービスであるkintoneを導入することとなりました。

改善の第一弾として交通費申請業務の改善に着手

数ある申請業務の中から、まず第一弾として、交通費申請をkintoneで実現することから着手しました。

理由としては次の通りです。

  1. kintoneがどのようなものか社員に体感してもらう
  2. kintoneに慣れてもらう

社内で運用している各種申請系の業務の中で「申請フローが単純」「社員が幅広く使う」「ある程度利用頻度がある」「社内で完結する業務」という要件を満たすものとして交通費申請が選択されました。

交通費申請のkintone化による初回導入

今までの紙の申請書と同じフォーマットでアプリを作成することで、変更点は「手書きからシステム入力になるだけ」としました。また、運用ルールもこれまで変えないことで、簡単なシステムの操作を覚えてもらえば後は今まで同じという状態を作り、導入を開始しました。導入直後は操作方法に関する質問も発生しましたが、特に問題なく運用にのせています。

kintoneによるワークフロー化を実現することで、次の作業を効率化しています。

  • 紙での申請書を1つ1つ確認してExcelに転記する作業の削減(グラフ機能で自動集計)
  • 過去の申請内容の確認、社員別や月別や年別の申請金額推移確認のための集計作業の削減(グラフ機能で自動集計)
  • 各申請の申請状況の把握(グラフ機能でステータス別に表示)

これからの課題としては、運用ルールに沿った申請を行うことです。これまでは厳密なチェックはしていませんでしたが、kintoneを見れば「誰が作成中で申請完了まで進めていないのか」を把握できるようになったため、活用を進めています。

業務改善第一弾実施後の改善活動

システム導入に関する一番はじめに立ちはだかる壁は、システムの定着です。M社様は一番初めのハードルを下げて実施することで「システムが難しい」というイメージを持たれないよう注意しながら導入を開始しました。どのようなシステム導入にも当てはまりますが、利用者側としては今まで行っていないことを新たに行うことに繋がります。新しいことを覚える必要があるため抵抗はどのような場合でも大小に関わらず発生しますが、そこを低く抑えて導入することでまずは慣れてもらい、今後のkintoneを活用した継続的な業務改善・業務効率化を進めています。


会計事務所をはじめとした士業向けの業務改善の実現に、kintoneは大いに活用できます。社内のある業務を見直せるか聞いてみたい、などのご相談がありましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちらまで。