kintoneで検索してもヒットしない場合は絞り込み時のキーワードに注意

検索する男

kintone(キントーン)は手軽に業務システムを作れて便利な部分が多いですが、手軽に作れる以外に様々な標準機能が用意されていることも便利な部分でもあります。

その中の1つが検索機能です。アプリを作成すればアプリ内のフィールドで自由に検索をすることが出来ますので、「検索機能」自体を作る必要はありません。既に検索機能は用意されています。

とはいえ、検索を行った際に、データがあるはずだけれどヒットしない、という現象に陥ったことは無いでしょうか。

kintoneは手軽に検索を出来る反面、「なんでこんな仕様なの?」というような思ったように検索をできないという側面を持っています。

今回は、kintoneを利用する際に陥りやすい、検索時の仕様上の注意点をご紹介します。検索をしてみて初めて気付く、そんな方もいるかもしれないよくある点ですので、検索の仕様は理解しておくと業務改善の活用に役立てられることでしょう。

目次

kintoneの「日本語」検索の仕様

kintoneヘルプには次のような説明が書いてあります。

カナの全角と半角は区別されません。

2文字以上の単語は、2文字以上のキーワードで検索する必要があります。1文字の単語は、1文字のキーワードで検索できます。

データを1文字で登録しているケースは稀かと思いますので、基本的に日本語の場合は2文字以上のキーワードを全角半角区別せずに指定する必要があります。

「サイボウズ株式会社」を部分一致で検索するような場合、

  • サイボウズ
  • ズ株
  • 会社

といったキーワードでヒットさせることが出来ます。全角半角問わずに検索できるのは便利ですが、2文字以上を指定します。逆に1文字ではデータが存在してもヒットしません。

kintoneの「英数字」検索の仕様

kintoneヘルプには次のような説明が書いてあります。

アルファベットの大文字と小文字、および全角と半角は区別されません。

単語単位で検索されます。

ここでのポイントは、英数字の場合は単語単位で検索されるという点です。

ヘルプの例にあるように「cybozu kintone2」で検索するような場合、

  • cy
  • kintone
  • kintone2(全角)

というキーワードではヒットしないです。「cybozu」または「kintone2」を指定しないとヒットしません。この点が結構使いづらい部分でもあります。

特に、製品名に数字が含まれるものを登録しているような場合、数字部分で検索する際は全ての数字を入れないとヒットしません。数字の一部だけ覚えているのでそれで検索したくても出来ませんので、ここがkintone検索時のクセのようなものにあたると思います。

また、「cybozu_kintone」「cybozu#kintone」のように、_と#でくっついている単語の場合、ひとまとまりの単語として認識されます。つまり、「cybozu」または「kintone」でヒットしないということなので、この点も注意が必要な部分でもあります。

英語と数字で名称が決められているような場合、-(ハイフン)などの記号で区切りをつけて登録することにより、それぞれの単語で検索できるようになります。
(例)
「abc1234」→「abc1234」でのみ検索可能
「abc-1234」→「abc」または「1234」で検索可能

kintoneの「記号」検索の仕様

kintoneヘルプには次のような説明が書いてあります。

全角と半角は区別されません。

次の記号は検索キーワードから除かれます。

  • 日本語、および中国語の句読点
  • 全角、および半角の次の記号
    – & | / ! ( ) { } [ ] ^ ” ~ * ? : ; \ $ % @ ‘ ` = < > , .
    上記以外の記号も、検索キーワードから除かれる可能性があります。

正直、検索できる記号が何なのかがよく分かりませんが、記号は除外されるようです。

試しに「■■あ■」を次のようなキーワード検索したところ、結果は以下のようになります。(■が検索可能な記号の扱いなのかは不明です)

  • ■ →ヒットしない
  • ■■ →ヒットしない
  • ■あ →ヒットする

記号だけの「■■」ではヒットしないようです。

1文字検索が可能になるプラグインで解決

英数字の場合が単語単位のキーワード指定のため特に使いづらい印象がありますが、例えば次のようなプラグインを使うことで柔軟に検索することができるようになります。

kintoneプラグイン『機能拡張スタンダード All-In』

1文字・部分一致検索プラグイン

まとめ

kintoneには検索機能が用意されていますが、日本語の場合、英数字の場合、記号の場合で検索キーワードの指定に仕様の違いがある点がお分かりになったかと思います。特に、

kintoneはどんな文字でも2文字以上入れないとヒットしない

と勘違いをして憶えていると、英数字での検索をする際に、データがあるけれどヒットしない、ということが発生します。

これらの検索仕様の違いを入れておくと、kintoneに蓄積したデータを検索して活用していく際にデータが見つからずに困ることが減ることでしょう。

日本語 英数字
全角・半角の区別 カナは区別されない
(検索時に全角半角を意識しなくて良い)
区別される
検索キーワード 2文字以上のキーワード 単語単位
(単語の一部文字での検索ができない)

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